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為替介入は是か非か?

円高が望ましいのか? 円安が望ましいのか? どちらを望ましいと思うのかは、立場や利害関係によって異なってきますが、一般論でいえば、自国の通貨が強くなることが望ましいことであることは自明のことです。それにもかかわらず、円安が望ましいと言われるのは何故なのかということですが、輸出産業にとって、円高になると競争力を失うので、円安が望ましいと言われていることも自明のことかもしれません。

円高か円安か、いったいどっちが望ましいのかを個々の利害関係を超越して問う必要がある訳ですが、その際、全体の利益がどうすれば最大になるかを算出することがもっとも困難な課題です。あらゆる利害関係を超越して、理念の問題として、相場のことは相場にまかせるべきであり、国家による介入は不必要なことであるという主張にも一理がありますし、国家による介入は相場を歪めることになり、全体としての利害を毀損する可能性があるという主張にも一理があるようにも思えます。

内需産業主導で考えるのか、輸出産業中心で考えるのか、関係者の「数」の論理で言えば、内需産業に従事する人間が圧倒的に多数であり、また、金額で考えた場合も、GNPに占める内需産業の割合が大きい訳ですが、お金の流れ、産業の連関から見ると、輸出産業あっての内需産業であり、会社で喩えるなら、営業や生産があっての、総務や経理という関係に似ているように思われます。もっとも、往年の繊維会社が、もの作りの会社から投資会社へと脱皮した例などを考えると、この喩えは古いモデルであると言えますが、現状は、ものを作って、輸出することが富の源泉であり、その他の産業は、銃後の守り、バックヤードとしての側面が強いと言えるように思われます。

例えば、介護や医療が成長産業となったとしても、雇用を生み出したり、快適な老後といったサービスが生み出されたとしても、富を生み出すものではないので、国力を向上させるかと言えば、疑問を感じざるをえません。もっとも、医薬品や医療機器、介護機器などの有望な関連産業分野があることは事実ですが、日常的な医療行為や介護の業務に費やされる経費と労働は、GNPの数値を引き上げる行為ではあっても、真の富を生み出すものではないと言えます。また、土木や建築によって、インフラが整備されることは望ましいことですが、介護や医療とは違って、ストックを生むものであるとは言え、外貨を稼ぐ産業ではありませんし、小売やその他のサービス産業もよく似たものかもしれません。古いモデルであるという批判はあったとしても、やはり、物を作って、輸出することが、富の源泉であり、輸出産業が打撃を被る相場水準は、国益に反すると言わざるをえないように思われます。金融産業が産業の要であり、富を生み出す源泉であるならば、国家による為替相場への介入は望ましいとは言えないかもしれませんが、現状、国家による介入がなければ、輸出産業の活動が阻害されるだけでなく、為替相場は投機筋の玩具にされ、富が収奪されるだけであると言えます。

大雑把な論ではありますが、この様にみてきても、やはり国家による円売り介入は正当化されるべきであると思われます。建前上は、輸出産業を保護するために為替相場に介入することは相場操縦に該当するので許さることではないとされていますが、それはあくまでも建前上であり、極度な相場の変動を阻止するためであるとか、金融緩和の一環、デフレ対策などとすれば正当化されうることです。国家が、民間の経済活動に介入することは、必要最低限にとどめるべきであるという主張には同意しますが、為替問題は最重要問題あり、これに国家が関与しないのならば、いったい国家は何をするために存在しているのかということになると思われます。このことは、南の果ての島をめぐる領土問題以上に、国家の存亡をかけた問題であると言えます。立派な理想論を振りかざして、弱腰のまま何もしないと、まったく間抜けな結果をもたらすと言わざるをえないと思われてならない感じです。
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テーマ : 為替 - ジャンル : 政治・経済

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